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日記第9回タイマー射撃編
9.タイマー射撃

スキートを知らない方には「タイマー射撃って何?」という状態だと思います。スキートで公式競技を目指すには避けて通れない関門のひとつなのです。私は公式競技に参加するか決めていませんが、ご指導頂いている方の命でタイマー射撃に挑戦してみました。

9-1.タイマー射撃とは

クレー射撃の主流であるトラップでは、射手がコールするとほぼ同時にクレーが射出されます。スキートではトラップと同じようにコールと同時に射出されることを「ノータイマー(射撃)」と呼んでいます。対して、タイマー射撃とは『射手がコールしてから0〜3秒の間にクレーが射出』されます。スキートに付き物の挙銃動作もクレーが射出されてから行うこととなっています。射手からするとクレーの飛び出すタイミングが判らないので、それだけ神経を使うこととなります。トラップはクレーがどの方向へ出るのか判りませんが、スキートでは飛ぶ方向は常に一定ですから、飛び出すタイミングをずらして難しくしている訳です。

ちなみに、最近はダブルトラップにもタイマーが導入されているそうです。

9-2.きつい(-_-;)

初めてのタイマー射撃は、拾い撃ちでやりました。ダブルなんて慌ててまともに撃てません。まずは1番プール。師匠からの指示は「クレー放出音と同時に挙銃開始、あとはノータイマーと一緒」というのもでした。ガチャン、という放出音が聞こえたと同時に挙銃開始しましたが、いつもの挙銃位置では構えた頃にはクレーは通り過ぎていました(^^ゞ。で、挙銃位置を少し下にしてチャレンジ、なんとか間に合って撃破。今の位置でほぼセンターポール、と言われて一安心。ダブルがあるのに初矢の撃破位置がセンターポールを越えていたら話になりません。

次は2番プール。「放出口を注視してクレーが見えた瞬間に挙銃開始、すぐにクレーを捕まえて撃つ」との指導を受けチャレンジ。ハイッ、というコールと同時クレーが放出、完全に出遅れて挙銃動作の最中にクレーが目の前を通り過ぎてゆきます。そうなんです、タイマーは0〜3秒なのでコールと同時に出る場合もあるんです。まぁ、全く反応出来なかった訳ではないのでよしとしましょう。気持ちを整えてもう一度プール。今度はなかなかクレーが出ない、・・・でない・・・でない、あれ?ノーバード?、と思った瞬間にガチャンと放出。やっぱり出遅れでした。3秒って意外に長いんです。

3番プール&マークはなんとかこなし、放出口から距離のある4番射台へ。放出口から距離があると、相対的にクレーは遅く動いているように見えます。センターポールまでも距離があるように見えます。実際にはどの射台も同じなんですけど。で、4番マーク。コールしたら、出ない・・・、出ない・・・、じっと待っていると目が乾いてきた。瞬きした瞬間にガチャン。また、出遅れです。コールしたら瞬きも出来ません。(T_T)

クライマックスは8番射台。いままでのノータイマーでは一番自信があった射台です。理由は挙銃した瞬間に必ず照星付近にクレーがあるから。ノータイマーでは、いわゆる『クレーを捕まえる』のが簡単な射台です。放出口から撃破位置までが短いように感じますが、実際にはどの射台もセンターポール前までに撃破する必要があるので、そのように考えると8番射台も他の射台と同じです。
その良いイメージを持っていた8番射台ですが、タイマーでは焦りが先に出て挙銃がいい加減になってしまい、クレーを捕まえられません。この日に8番射台で撃破できたクレーは8枚中2枚でした。ノータイマーでは外すほうが珍しかったのに・・・。師匠にアドバイスを求めたら『慣れろ!』の一言。確かにその通りかも知れないけど・・・。

9-3.タイマーで撃ってみて

師匠から『タイマーで撃つと自分の動作がいかに遅いか判る』と言われていたのですが、まさにそれを痛感させる結果となりました。出遅れは当たり前、上手く反応できても、挙銃している間にクレーが目の前を通り過ぎて行くのがわかります。帰りの車中で師匠から『撃っていれば慣れるよ』と慰められてしまいました。それに瞬き出来ないので目が乾くし、3秒が意外に長く待ちきれないこともありました。
でも、逆に良いところもありました。ノータイマーではコールと同時にクレー放出と言っても、実際にはプーラーさんによってかなりタイミングが異なります。ハイッ、というコールの『ハ』で出る場合と『イッ』で出る場合で、プーラーさんの癖を掴んで挙銃タイミングや挙銃位置を調整する必要があります。しかし、タイマーではプーラーさんの癖など関係ありませんので、純粋に自分の反応だけが問題となりますので、言い訳が出来なくなって精神衛生上宜しいかと思います。

公式競技に出る方は必須のタイマー射撃です。私は公式競技に出るかわかりませんが、暫くは練習を続けていこうと思っています。プーラーさんの癖に左右されないだけでも良いかもしれません。また、公式競技に参加している選手皆さんの偉大さが身にしみました。