日記第7回スキートの面白さ編
殿下のコラムメニューへ戻る
7.スキートの面白さ

このコラムもネタ切れが近いので、この辺りで目先を変えて、私の楽しんでいる『スキート』という種目をネタにしたいと思います。但し、スキート競技の解説は他にもありますので、ここではスキート人口増加に向けてスキート競技の楽しさを紹介したいと思います。

7-1.スキートは簡単

トラップもスキートもどちらも面白いのでしょうが、トラップと比較してスキートの方が簡単と思います。私は一度しか(しかも教習で)トラップをやったことがないので単なる思い込みかもしれませんが。トラップはクレーの射出口が15m先で、コールした瞬間、あっという間に前方30m程度まで飛んでいってしまいます。30〜40m先の小さなクレーを撃破しなければなりません。対してスキートは、どんなに遠くても20m程度です。また、1枚のクレーに対してトラップは2発まで撃てます。これはきっと難しいから2発まで許されているのだと思います。スキートの方が難しければ、こちらも2発まで撃ってよいはずです(そうしたらダブルが撃てないなぁ)。
よく『スキートは難しそう』という話を聞くのですが、挙銃と撃つ順番を覚えることが入りにくくしているのでしょう。別に最初は肩付けして撃っても問題ありませんし(って、そんな人は沢山います)、撃つ順番なんて間違えたっていいじゃないですか。遠いところのものを撃つよりも、近いところのものを撃つほうが簡単ということは理解して頂けますよね。

7-2.変化がある

スキートのクレーは、世界中どこへ行っても同じ飛び方をしています。しかし、立っている射台より、頭の上から飛び出したり、目の前を横に飛んでいったり、自分へ向かって飛んで来たりします。これに対し、トラップはクレーが飛び出す方向は3方向で角度も異なりますが、スキートほど射台ごとの違いは見られません。
それにダブルがあるのも特徴です。左右に行き交うクレーを綺麗に撃ち落す快感は、トラップでは味わえず、ダブルトラップよりは手軽に楽しめます。トラップよりスキートのほうがゲーム性が高いといえると思います。

7-3.技量に応じて楽しめる

公式競技としてのスキートは、腰に銃をためておいて、コールしてから1〜3秒以内に(タイマーが掛かった)飛び出すクレーにあわせて挙銃しクレーを撃破します。また、射台によってはダブル(クレーが2枚同時に放出され、それを一定の順序で撃破する)があったりします。しかし、全ての人がこのルールでやらなければならない訳ではありません。私も現在はダブルを撃っていますが、ノータイマー(コールと同時にクレーが放出される)ですし、始めた頃はダブルではなくシングルで撃っていました。また、ISSF(国際)ルールが難しいと思われる方は、JAPANルール(4番射台のダブルがなかったりする)で撃っても構いません。挙銃動作が苦手であれば、最初から構えていて撃っても良いのです。要はその人の技量に合った楽しみ方が出来る競技なのです。
トラップは良く判らないのですが、クレーの速度が遅くなる以外に、初心者向けに何かあるんでしょうか?

7-4.趣味的な銃でも楽しめる

競技という点では不利になりますが、上下二連銃以外でもスキートは充分に楽しめます。非力な女性には軽量な自動銃もお薦めですし、Remington870やMossberg500などのポンプアクション(リピーター)銃でも問題なく楽しめます。特に狩猟をやる方は自動銃で交換チョークという方が多いと思いますが、このような銃でも充分楽しめるのがスキートです。
このような銃でトラップも出来ないことは無いと思いますが、横一列に並んでいるトラップ射面で自動銃を撃つと、右側の人に向かって排莢されるので良い顔をされないと思われます。実際にスキート射面で自動銃やポンプアクション銃は珍しくありませんが、トラップ射面ではほとんど見たことがありません。

但し、初心者の1丁目としてポンプアクション銃はお薦めしません。上下二連銃は折ってしまえば発砲は出来ません。この点では安全な銃の取り扱いを覚えるには最適です。自動銃やポンプアクションは一見すると弾が装填されているか判断がつきづらく、初めて銃を扱う方が持つには充分な指導が必要かもしれません。実際にポンプアクション銃を購入される方は、狩猟を目的とされているか射撃の2丁目の銃(半分お遊び)として購入される方がほとんどです。

7-5.和気あいあい

スキートは同じ射団がまとまって撃っていくので、アドバイスしながら(されながら)、時には冗談を飛ばしながら皆と楽しむことが出来るのがスキート射撃です。勿論、公式競技の時は不可でしょうし、本当のマナーからは良いことではありません。しかし、仲間内の練習会の時は大目に見て頂けるでしょうし、マナーの基本は他人に迷惑を掛けない・不快感を与えないことですから、節度をわきまえて行動すれば問題ないと思います。だからと言って、大声で騒いだり、射面を走り回ったり、危険な行為に及ぶのは許されることではありません。トラップだと隣の射台の人と話しながらラウンドするなんてあるんでしょうか?(無いですよね、きっと)

7-6.その他

スキートの『面白さ』ではありませんが、次のようなこともメリット?として挙げられると思います。

●消費弾数が少ない
トラップは1ラウンドの最大消費弾数が50ですが、スキートは25+αと少なくて済みます。ちなみにαというのは同射(ダブルの2枚のクレーを一発で撃破してしまう)や逆撃ち(ダブルの時に撃破するクレーの順番を間違える)の際に撃ち直すための弾数です。同射などが無ければ『0』となります。お金が余っててしょうがない、という方は別ですが、一般的には嬉しいことではないでしょうか。

●自宅でも練習できる
スキートの的中の成否は、ほとんどの部分が挙(据)銃で決まっていると言っても過言ではない(らしい)です。私はこう語れるほど上手くはないのですが、今までご一緒した上級者の中で、挙銃を重視しない人は皆無でした。この挙銃の練習は、弾を撃つ必要が無いので自宅で可能です。しかも無料で出来ます(但し、安全や保管には注意を払ってください)。銃の手入れのついでに挙銃練習すればよいのです(でも、なかなか出来ない事なんですよねぇ)。

●射面が空いている
ちょっと逆説的ですが、スキート人口が少ないために、射面は大抵空いています。平日ならほとんど貸し切り状態も珍しくありません。土曜日であっても射団が2組できれば多いほうです。スキート人口が少ない今のうちだけの特典ですので、早めにスキートを始めて、沢山練習して上手くなりましょう。

●女性なら・・・
ただでさえ少ない女性射手ですが、人口が少ないスキートでは更に少なくなります。なので、ちょっと上手くなれば日本代表になれるかもしれません。但し、これも人口の少ない今のうちかもしれません。女子のダブルトラップがオリンピック種目ではなくなるらしく、現在の女子ダブルトラップ選手の一部がスキートに転向すると噂もありますし。

いかがですか?だんだんスキートやりたくなってきましたね。(^o^)丿
スキート銃をお持ちでない方は、銃砲店へ急ぎましょう。ちなみにスキートは辞めてしまう方もいらっしゃるので、中古銃も意外にに良いものが手に入ります。所持許可をお持ちでない方は、まずは銃砲店へご相談を。但し、スキートを指導できる銃砲店さんは少ないのです。こんなところにもスキート人口が増えない原因があるのかも。こういう話題は次のコラムで。
まぁ、困ったときはこのサイトのBBS(掲示板)でご相談頂ければアドバイスが貰えるかも。