日記第1回
初撃ち編

1.記念すべき初撃ち

さて、所持許可申請の道程も終わり、ここからは楽しくも苦しい(?)射撃人生の始まりです。最初にお断りしますが、所持許可申請手続きと違って、ここからはアドバイスやタメになる話は期待しないで下さい。だって、私自身が指導を受けている身なので、他の人にアドバイスなんて出来るわけないじゃないですか。(^o^)丿

1-1.初撃ちの前に

所持許可申請の最後でも書きましたが、初撃ちには経験者に同行して貰うべきです。これは初撃ちの人自身の為でもありますし、他の人の安全の為でもあります。ということで、私も初撃ちについてどうしようと思っていました。普通は銃を購入した銃砲店の方が同行してくれるのですが、私は個人売買だったのでそのような銃砲店がありません。ところが世の中捨てたもんじゃないです、このサイトを通じて知り合った方が、その方が懇意にしている銃砲店さん(U銃砲火薬店)にお話をしてくれて、その銃砲店さんの練習会に参加出来る様になりました。

所持許可を得た後、装弾を購入しようとU銃砲火薬店さんへ行きました。こちらでは珍しくスキートの練習会を開催しているので、あわよくば混ぜて頂こうという図々しい考えで車を走らせていました。実はこのU銃砲火薬店さんは新銃を購入しようと考えていた時に何度かお邪魔して相談に乗って頂いていたので顔ぐらいは覚えて頂いていたようです。お店に入り簡単な挨拶の後、許可が貰えたこと、知人から銃を譲ってもらったこと、等をお話していたらU銃砲火薬店の社長さんが「初撃ちの予定はあるの?来週、百穴射撃場で練習会をやるから来る?」と。正直に言って驚きました、何故この人は私の不埒な企みを知っているのか、と。続けて社長さんは「昨日、M君が来てさぁ、スキートを始めたいのがいるから、って頼まれてたんだよ」と種明かしをしてくれました。Mさんはこのサイトの主催者「くろさん」を通じて紹介されたばかりでした。Mさん、この場を借りて改めてお礼申し上げます。m(__)m

とまぁ、このような経緯でU銃砲火薬店さんの練習会に参加し初撃ちに挑むこととなりました。ちなみにU銃砲火薬店の社長さんはスキートの全日本選手権優勝者です。この社長さんから、毎日挙銃練習すること、をまずは指導されました(勿論、練習方法も)。トラップと違い銃を構えて待機することが許されていませんので、スキートでは撃つ前に挙銃という動作があります。よって挙銃が素早く正確に行えることが上達に繋がるとのことです。店内で銃を用いて挙銃練習を指導して頂きました。
一通り指導して頂いた後、初撃ちに必要なものを教えて頂きました。更に肝心の装弾です。お店に出向いたもうひとつの目的を忘れるところでした。社長さんから「何がいい?」と聞かれましたが、初心者の私に判る訳もなく「最初は数を撃ちたいので、安いものを。どうせ良い装弾を使ってもその良さが判らないでしょうから」とお願いしました。それならと社長さんが出してきたのが、500発12,000円の装弾。でも、もともとはもっと高い価格で販売されていたものらしいですが、メーカーさんのラインナップ変更で格安放出されているとのこと。その後、射場で出会った方に聞いてみたら、結構良い装弾らしいです。差し障りがあるといけないので、残念ながら品名は内緒です。

その他あれこれ話を聞いてから帰宅しました。それからMさんへお礼と初撃ちお付き合いのお願いをしました。練習会に参加することになりましたが、全く勝手が判らない中で気軽に質問できる人がいれば嬉しいなと思ったので。有難いことにMさんにも快諾を頂き、万全の体制で初撃ちに挑むことになりました。

1-2.さあ、出発

さあ、初撃ち当日になりました。射撃教習ではトラップだったので、スキートを撃つのは本当に初めてです。場所は埼玉県百穴射撃場、練習会は10時ごろからなのですが、初めて行く射撃場だったので場内見学を兼ねて早め(9時ごろ)に射撃場へ着きました。遠足当日の小学生のように、わくわくドキドキで家でノンビリしていられないということでもありましたが。

射撃場へは当然ですが車で。しかし、着いてビックリ本当に入口が判り辛い。某サイトに載っていた「コカコーラの看板が目印」というのを覚えていなければ相当苦労したかも。射撃場自体は年季を感じさせるもので、もう使われていない(と思われる)スコアボードのペンキは剥がれているし、射撃場全体がひなびた感じ(失礼、m(__)m)を醸しだしています。射面はトラップ2、スキート2があり、スキートはふたつとも専用面です。射撃場全体が狭いので、左右だけでなく奥行きにも圧迫感があり、特にスキート面はバックストップまでの距離がなく、クレーがバックストップの崖に溶け込んで見難いかもしれません。但し、東京からは近く交通の便は良いです。

場内を見学していると同じように暇そうにしている人がひとり。声を掛けてみると私と同じように練習会へ参加する方(Sさん)でした。今日で2回目ということでしたが、U銃砲火薬店の社長さんを待っている間、一人でラウンドしていました。Sさんの練習を眺めていると社長さんが到着。挨拶をすると「射撃教習が2人いるので、ちょっと待ってて」とのこと。射撃教習なんて1ヶ月ちょっと前のことなのに何となく懐かしい。しかもこのお二方、教習と思えないほど的中させています。私なんてぎりぎり合格だったのに。教習の風景を眺めながら自分の支度をしていると、重低音の排気音を轟かせながらMさん登場。実はこの時が初対面だったのですが、車のお陰ですぐにMさんと判りました。この他、同じく練習会参加のプリンスMさんとご一緒させて頂き、記念すべき初撃ちに挑むことになりました。

1-3.速い!

ベストを着てキャップ(帽子)をかぶり、シューティンググラスとイヤーマフをして、装弾を1箱ベストのポケットに流し込んで準備完了です。銃を持って皆さんの後をついて行きます。スキートは最大6人で順番に撃つのですが、私のように初心者でノータイマー・シングル撃ちの人間は他の皆さんに先を譲ります。私より先に撃つ方々は、皆さんバシバシクレーをを撃ち落としてゆきます。私の順番が来て、「殿下です、シングル・ノータイマーでお願いします。」とプーラーさんに挨拶して1番射台に入ります。社長さんから1番プールの撃ち方を教わった後に恐る恐るコール。「はい!」と言って挙銃した瞬間にクレーは銃口の先(下)に行ってしまっています。慌てて撃っても当たる訳がない。(-_-;)
他の射台でも同様で、挙銃した瞬間にはクレーは遥か先に行ってしまい、一生懸命に追いついて引金を引きますが当たりません。社長から「クレーを狙っても一生当たらないよ、クレーより先を撃たなきゃ。ここは○cm先を撃って」というアドバイス。そう言われても、なかなかクレーを追い越せません。ようやく追い越して的中したのは3番マーク(本来は3番ダブルのマーク、10射目)でした。的中して良かったです。嬉しいという気持ちより、ゼロじゃなくて良かったという気持ちが正直なところ。1ラウンド終わっての感想は「射台で見るクレーは、意外に速く見える」ということ。速く見えてしまうので、慌てて結果はよろしくない。でも、これは慣れるしかない。

この後、社長に付きっ切りで指導して頂きながら6ラウンドをこなしました。的中はいずれも2桁に届かず。(T_T)
社長曰く、銃の扱いやショックに慣れるのが大事、とのことなので的中には目を瞑りましょう。成果があったかどうか判りませんが、射撃人生のスタートとしては上々の出来だと自分では思っています。その理由は、的中が0(ゼロ)じゃなかったから。(^^ゞ

気になった点も。たまに二の矢が(上の薬室が)不発の時が。不発だった装弾を下の薬室で撃つと問題ないので、装弾のせいではなく銃に問題がありそう。ちょっと様子を見て、続くようだったら銃砲店さんに入院かな?古い銃だからちょっとはしょうがないかも。

1-4.また練習

6ラウンドして今日の練習は終了。緊張しているせいか、そんなに疲労を感じません。社長から、もっと挙銃のスピードを速くしろ、と指導を貰い、自宅での挙銃練習を心に誓いながら射撃場を後にしました(勿論、クレー代他、ちゃんと精算しましたよ)。帰宅してから、まずは銃のお手入れ。20年物の銃で見た目はくたびれていますが、今後はそれなりに長持ちして頂かないといけないので。銃身内や機関内部はかなり火薬カスで汚れています。素手で銃身や機関部に触って放っておくと、錆びが発生するのでオイルをひいて拭いておきます。お手入れが終わったら挙銃練習です。頑張らなきゃ。(^o^)丿