● おとうの公式参戦記
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第16矢:「決戦!二本松の激闘,本部公式夏の陣 2の巻」
 ふと気がつくと目の前のB面と書かれたトラップ射面でプーラーさんとお話しをされているプレーヤーさんらしき人がいらっしゃいます。早速ご挨拶を,と近づき初めてなんでやさしくしてね〜,違ったよろしくお願いしますとご挨拶を・・・こちらの方はダブルトラップの大会ではお馴染みの神奈川県のS選手(男性)。とても丁寧な言葉遣いでやさしげな方です。お話しによると,今日のダブルトラップ大会はこちらのB面(写真7)で行われるそうです。
 そんなこんなで歓談をしていると,さきほど一気に集まった車の方々がクラブハウスに続々と入っていく様子。受付が始まるのかな?と思って,建物内に移動です。受付にはもう出場選手名簿が用意されています。どれどれダブルは何人いらっしゃるのかな?え〜と,このべらぼうに人数が多いのはトラップか・・・,とこっちのやつか,ん〜とざっと30人位かな・・・あっこれスキートだった。と横をすり抜けてS選手が今日はエントリーは千人位いるんだって〜,と冗談交じりに受付に,チェックした名簿は・・・・1,2,3人・・・えっ,3人・・・3人です。呆けているおとうにホイっとS選手が豪華絢爛タオルを渡してくれました。
さすがに本部公式です。県クレのタオルとは違います。なんてったって「JAPAN CLAY TARGET SHOOTING ASSOCIATION」と,えげれす語で書いてあります。豪華です。16,000円のタオルです。受付用紙に書いてある番号が多分射順を兼ねていると思うのですが,1番:神奈川県のI選手,2番:栃木県のおとう選手,3番:神奈川県のS選手,以上!・・・
 やはり女子ダブルトラップ競技が今度のアテネ五輪で無くなってしまう影響は大きいらしく,なかなか選手の集まらないダブルトラップの大会はとうとうこんなに参加選手が減ってしまったのですね・・・悲しい。
あれ,ではゴ〜〜〜っと集まった車の面々は・・・皆さん役員等大会関係者だったのですね・・・・選手3人に役員関係者20人くらいかな?約10倍くらいいらっしゃいますな,恐れ入ります,ハイ。これだけ多くの役員に囲まれた豪勢?な顔ぶれですとおのずと受付の雰囲気も大変和やかとなります。役員の方たちと一緒にモーニングコーヒーなどを頂きつつ,雑談を少々・・・う〜ん,緊張が高まらないな〜〜。
親切な役員さん達は,ホレホレこれが今回の大会のメダルだよ,これが1位のヤツ,こっちが2位,これ3位のね,いいね〜初出場でこんなの貰えて,これ高いんだよ〜・・・恐縮です。そうですね,途中で失格しなければ3人は入賞圏内ということですものね。せっかく役員の方たちに取り囲まれているので,今後のダブルトラップ競技はどうなるのでしょう?とお伺いしてみると,女子五輪は今度のアテネまで,男子五輪は次回北京までという話になっており,本部公式等でのダブルトラップの開催も基本的には参加人数に関わらずこの北京五輪までは(今年度はだったかな?)続ける意向であるとのこと。ちょっと一安心といえば一安心ですが,ダブルトラップ競技を存続させるためにはこの間に競技人口を激増させなければいけませんね・・・う〜ん啓蒙活動に励まねば!
ところで今回の本部公式ダブルトラップの参戦には二つの目的がありました。一つはもちろん自分が参戦するということ,もう一つは多数?参加されるであろう上手なDT選手達のプレイをその目に焼き付け,できればビデオに納めて帰ろう!ということです。でも3人だと・・・横でプレイしている方を横目で若干は拝見できますが,見る方に集中することは無理そうですね・・・ましてやビデオなど・・・ファイナルは絶対自分は出ていないから撮れる!と確信して用意してきたのですが,人数が人数だからおとうが0点でもファイナル進出させてもらえるんだよなぁ〜・・・そうそう,ビデオの撮影なんですが,これも役員さんにお聞きしたのですが,本部の大会の時は皆さんかなり意気込みが違いますから,まれにものすごくカメラ・ビデオを気にする方もいるのでできるだけ控えた方が良いですよ。というお言葉を頂きました。皆さんも気を付けましょうね〜。(
管理者注:国際大会は思いっきりテレビ映り考慮してますし、報道関係にばんばんパブリシティ打ってます。はて、写真はいやだあ〜?
 コーヒーカップ片手に,ほほ〜これが選手名のボードか,やはりおとうは2番射手だな,とかキョロキョロしていてハッっと気がつきました。あれっ,1番のI選手ってアテネ五輪の女子ダブルトラップに出場するI選手(もち女性)と同じ名前だ・・・って思った矢先にホームページで見た顔が受付にいらっしゃいました。あっ,本当にI選手だ!よし,これでネタは万全だ!(注:別にネタ集めで公式やってるわけではない)こんな光栄なことはあるまい,帰ったら子供に自慢しようっと。小市民ですネ!さあ,これで役者は揃った,いざ夏季本部公式ダブルトラップ競技会開催だ!
 ダブルトラップの受付は8時30分で終了(でももっと前に選手は揃っております)で,そのまま平成16年度夏季本部公式大会の開会式が始まります。選手一同(3人ですが)も横一列に並び,開会式に臨みます。別に役員一同に囲まれていじめられるわけではありません。開会の言葉,ちょっと諸注意事項,最後にプレイ開始は9時ですよという案内があり,無事に開会式は終了です。ハプニングはありません。さあ,本番だ!当たり前ですが1射団3人のプレイですので2番手射手のおとうは3番射台からスタートです。自分的には絶好のスタートポジションです。さて,ダブルトラップ競技についてはあまり細かなルールをご存じでない方(猟友会等の5mダブルと混同されている方)も多いようなので,多少補足説明しましょう!
 まずお皿が一度に2枚同時に出ます。(オイオイそこからかい!)1ラウンドは25組(50枚)のお皿を撃つことになり,3ラウンド計150枚のお皿を撃つことでスコアを競います。お皿1枚につき1射づつで2発撃つことができますが,片方のお皿に向けて2射するのはいけません。撃つ順番は2枚のうちどちらが先でもかまいません。2枚のお皿の放出の仕方はAセット,Bセット,Cセットの3通りあります。このセットはラウンド毎に代わり,1ラウンド目はAセット,2ラウンド目はBセット,3ラウンド目はCセットで,この150枚のお皿を割った総数でファイナル進出者が決まります。最後のファイナルはCセットで行われるようです。ですからファイナルまでいくと計200枚のお皿を撃つことになります。各セットですが,Aセットは真っ直ぐと左,Bセットは真っ直ぐと右,Cセットは左と右と決まっており,通常のトラップのようにどっちに飛ぶかわからないということはありません。さらに放出は3番射台の前からだけ(7・8・9番放出機というのかな?)飛び,1,2,4,5の射台の前からは放出されません。ゲームの進行はトラップと基本的には同じなので,1回射撃を行うと1〜5番の各射台を順番に移動していくことになります。つまりお皿の出るところと出る角度はラウンド毎に常に一定となりますが,射台を移動することで撃ち手側からは角度が変化することとなります。ただし,通常のトラップで用いる射台よりも各射台毎の間隔が狭く,1番,5番が各々普通の1番と2番の中間,4番と5番の中間くらい,あとは3番を中心に等間隔にレイアウトされた感じとなります。また,放出のタイミングは通常のトラップと異なりコールと同時ではなく,スキート同様のタイマーがかかります。お皿のスピードは一般的な公式セットほど速くはなく,また左右の角度もさほど開いていません。いかに1枚目を近めで捕らえ,2枚目を無駄の少ない銃の動きで捕らえるか,的確に2枚のクレーを捕らえる判断力が勝負の行方を左右するのでしょうか?この辺はへなちょこなるが故におとうにはまだまだ勉強の余地があります・・・まあ練習時にも常に2倍のお皿代と弾代(これは初矢が当たらない人ならいっしょかな?)がかかりますが,一度に2枚のお皿を撃破した時の快感は,花火大会で尺玉がダブルで「たまや〜〜!」したような興奮に似て他の競技では味わえない醍醐味があります!言い忘れましたが,使用する装弾は8号若しくは8・1/2号という一般のトラップよりも少し粒の多い装弾を使用します。撃っても粒が多いかどうかはおとうには見えませんが,反動は明らかに少ないモノですね。(撃った弾粒が数えられるヤツがいたら凄い!)